毛布のような暖かい音色「ヴァイオリニスト」

書棚の「ヴァイオリニスト」を読み返しました。

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ガブリエル・バンサン(作) 訳は童話作家の今江祥智さんです。


父親からもらったヴァイオリンだけど、コンクールとか、賞だとか、世間の評判に縁遠い「しがないヴァイオリニスト」の独りごと。内的独白です。

一人暮らしをしながらヴァイオリンを弾いている息子に、不満の手紙をよこす父親。それに、ひどく傷つきながら、悶々としながら…

でも、一人の小さな男の子が彼の弾くヴァイオリンを毎日のように聴いています。

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やわらかくて、ふわふわした毛布につつみこまれたような筆づかいのモノクロームのデッサン。とても暖かい。彼の弾くヴァイオリンの音色のようです。

深い幸せって、世間の評判、周りの自分に対する評価には縁遠いところにあるのだということをあらためて実感させてくれました。大人のためのすてきな絵本です。

2年前の読後の感想メモを読み返してみると、そのときの私の感じ方と今の感じ方が違うということに驚きました。絵本はそのときの読み手のこころを反映させるのですね。同じ絵本を読み返す楽しみです。


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